「This is the house」(ここが僕たちの家だ!) 探し続けていた理想の家に出合った時、マックティアー•トラビスさんからこぼれた言葉です。人の縁で導かれるように津屋崎に移り住んだマックティアー一家。彼らの日々はどのように流れているのでしょうか。
田園風景沿いに家が建ち並ぶ末広地区。ここにマックティアーー家の4人が暮らしています。トラビスさん•理恵さん夫婦と二人の娘、花ちゃんと紗羅ちゃん。夫のトラビスさんは、福間駅近くで「ブループラネット英会話スクール」を開いています。教室は、午後から夜にかけて行われることが多く、庭の手入れや畑仕事、料理などを上機嫌に行います。妻の理恵さんは、会社に勤めながら英会話教室の一部を担い、家事や子育てと少し忙しそうな日々ですが、表情はいつも穏やかです。花ちゃんは中学校に、紗羅ちゃんは、小学校に通っています。
トラビスさんは、人と話をすることが大好き。近所の人とほとんど顔見知りです。庭仕事をしている時も近所の人が声を掛けてきてくれ、年配の方から熟練技や知恵を教わることも多く、知恵の伝承が自然と行われています。
トラビスさんが会う人会う人と挨拶を交わす姿は、訪ねてきた友人たちを驚かせます。「隣に住む人のことを知らないことが、日本の標準だと思っているかもしれないけれど、これこそが本来の日本の標準だよ」。求めていた理想の暮らしを送るからこそ、津屋崎に暮らすカナダ人として誇りを持って伝えます。
二人は、家族と過ごす時間を最も大切にしており、仕事がそれを越えることはありません。家族を大切にすることは、地域を大切にすること。安心して暮らせる環境があるからこそ、気持ち良く働けます。
暮らしそのものを家族と共に楽しむマックティアー一家。暮らしの外に喜びを見出すのではなく、喜びを家族と創っていく姿に深く頷くばかりでした。
マックティアー•トラビスさん 理恵さん
トラビスさんは、カナダ出身。ワーキングホリデーで半年の予定で来日したが、かれこれ20年日本での生活を送る。料理とお菓子作りが得意。
理恵さんは、千葉県出身。アメリカ留学時に家族を大切にする文化に触れ、自身もそんな家庭を築きたいと願った所、トラビスさんと出逢う。