品田裕輔

yusuke shinada
「自然や生き物はおもしろいのです」

「福津市うみがめ課、品田です」。
品田さんの携帯電話にかけた時の応答。その丁寧さに驚いたことを伝えると「現場におりましても、勤務時間中ですから」と一言。彼の真面目で誠実な人柄が滲み出ます。
 品田裕輔さんは、大学と大学院で海洋生物学を専攻。大学院時代には津屋崎にある水産実験所に通い、福津に残る多様な生物のことを知りました。大学院生時代から市内の自然保護活動にも関わり、自然な流れで福津市に入庁。入庁後の配属はうみがめ課(※1)となり、水を得た魚のように仕事に打ち込んでいます。
小学校5年生の授業で、生き物や環境について話をした時のこと。「ニッポンバラタナゴ(※2)はどうして少なくなってしまったのか」子どもたちは問いに向き合います。「農薬が原因じゃない?」「川が三面コンクリートになったから」。「どれも正解。でも、誰かの責任にして良いのかな。農薬を撒かなかったら、みんなが雑草を抜いてくれるの?」「自然を守る為には、いろんな立場の人の事情を知り、理解することが大事です」。「そうかー」。子ども達と生き物との距離が一歩近づいたようでした。
「つまるところは、おもしろいのです。彼ら、彼女ら(生き物)がいるから、私たちの人生はおもしろいのではないかと思います。観念的ですけれど」。品田さんが生き物を残したいと思う理由です。例えば、セミも鈴虫も鳴かない夏が到来するとしたら、何だか味気ない。「おもしろいこと」がいつの間にか「当り前」にすり替わってしまっているのかもしれません。
 品田さんがにこにこしながら生き物のことを話してくれると、「おもしろい世界」への扉が開かれるように感じ、虫網を持って走り回っていた頃の記憶がよみがえってくるようでした。

※1うみがめ課
環境づくり(自然環境の保全、省エネ・節電)や清掃、資源リサイクルなどの仕事を担う課。アカウミガメが産卵する海岸がある為、その環境を守るという意味で「うみがめ課」という名前が付けられた。
※2ニッポンバラタナゴ
絶滅危惧種の淡水魚。福津市に生息している


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品田裕輔
福津市役所うみがめ課の職員。
生き物に関する知識が豊富で、職場でも市民からも頼りにされている。
地元の子ども達からの愛称は「しなぴー」。


品田さん制作の福津市に生息する生き物のトランプ。 「こんな生き物が福津市にいるの!」と驚くと共に嬉しくなってしまう。

子どもや親子向けに自然観察会を開き、自然に触れる機会を作っている。

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