中宮好恵

Yoshie nakamiya
「ここに流れるゆっくりとした時間」

 「ずっとお店に来たいと思っていたんです。この辺りのゆっくりした時間の流れが好きで」。津屋崎千軒(※)にある「Teahouse miya」を訪れたお客さんが、帰り際に店主の中宮好恵さんに言葉に残していました。
 中宮さんは、勤めていたハーブのお店から独立し、市が所有する古民家を借りて、ハーブティーのお店を昨年11月にオープンさせました。開店当初は、街並みが整備され、もっと賑やかになることを望んでいました。しかし、お客さんがこのまちに流れるゆったりした時間に喜ぶ様子を見たり、地元の方との交流を深めたりすることで、考え方を改めました。観光地にするのではなく、この時間の流れを残していきたいと。
「時間がゆっくり流れ、落ち着きを感じられるのは、人との繋がりがあることや、元気な食材が手に入ることも関係するのではないかな」。中宮さんは言います。お店の周辺は民家。地元の方の日常があり、当り前のように地元の農家さんが作る野菜や漁師さんが獲る魚を食べられる。この日常の中に「teahouse miya」の時間が重ねられていくからこそ、観光地にはない時間の流れに身を委ねられるのかもしれません。
 中宮さん自身も津屋崎に通うようになり、心も体も元気になったと言います。「私は、植物のような人ですっごくわかりやすいの」。朗らかな表情で話す彼女は、美味しい空気と食べ物のおかげで、植物で言う所の葉を茂らせ、花をたくさん咲かせている状態のようで、元気が溢れている。
 ゆっくりとした時間と美味しい食事、そして温かな人との関わりがあれば、人はその人自身が持つ力を発揮し、幸せな時を育んでいけるように感じました。

※:津屋崎地区は、江戸から明治時代にかけて塩田と海上交易で栄え、「人家が千軒もあるほどに繁栄しているまち」として「津屋崎千軒」と称されるようになる。




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中宮好恵
福岡市、天神にあるハーブのお店から独立し、「teahouse miya」を開店させる。お客さんとの会話の中からハーブ教室や「miyaコン」等のたくさんのワークショップやイベントを生み出し、店を営業することの楽しさや喜びを感じている。



向いのお魚屋さんと話をする中宮さん。 近所の方との関わりがあることも店を営んでいく喜びの一つ。

店内の様子。卓袱台が並び、落ち着いた雰囲気。

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